Web Site Photo Essay Series “
Shimura Hiroshi Cambridge Journal Diary”

 
ケンブリッジ通信 フォト・ダイアリー
 
バックナンバー 022

 



発信元/写真・文・デザイン: 志村博


 
   
     
  『 9月始めは“千客万来”です。 久しぶりに会った懐かしい友人達と、語らいながらメドーを歩きました。
 天候も、秋らしくなって来ました。 例年に比べれば晴間が多く、毎日のように自然散策を楽しみました。
 日本からの来訪者は、朝夕の空気の冷たさに驚いていましたが、気温は20度前後で、散歩に最適です。
 メドーも夏期のような人間達の賑わいはなく、牛達が長閑に薄茶色になった牧草を食んでいるだけです。
 西洋さんざしの枝に、真っ赤な実が鈴なりについて、これからゆっくりメドーは秋色に変わってゆきます。』
 2003年9月上旬某日 



 
   
     
  『 9月になりました。 ケンブリッジは、8月の熱波以来、雨らしい雨はありません。 熱波の頃は、高温で
 地表から上昇する水蒸気が、青空を霞ませていました。 8月終盤から、平年並みの気温に戻り、しかも、
 雨が降らないので、澄んだ青空が見られます。 先日、私の写真によく登場する“メドー2本柳”の1本が
 倒れました。 10年以上も前から、私の版画作品の素材になったり、最近では2002年カレンダーに登場
 しました(参照>2002カレンダー)。 寄り添い風雨に耐えてきた老双柳は、もう、見られません。 黙祷。』
 2003年9月上旬某日



 
   
     
  『 8月も終わりに近づき、秋の気配が濃厚になって来ました。グランチェスター・メドーのあちらこちらに
 群生しているアザミが綿毛のような種を飛ばし始めました。 牧場や川岸に繁茂する雑草なのですが、
 放牧されている牛達は食べないので、夏の間、薄紫の花をたくさんつけていました。 咲いている花が
 少なくなったので、残った花に蜂達が、集まっています。 イギリスの秋は早くやって来て、のんびり進行
 します。 落葉の季節には、まだ間がありますが、メドーは夏の賑わいが消え、元の静けさに戻ります。』
 2003年8月下旬某日



 
   
     
  『 このところ、毎日アーチャー家の愛猫“オリバー”が庭に来ます。 秋になり、畑ネズミが盛んに活動
 しているせいかも知れません。 日差しが強いときはベンチの下で寛ぎ、通りかかる私を、猫とは思えぬ
 ダミ声で呼び止めます。 しばらく、構ってやるのですが、さすがは豹のようなハンター猫、10mも離れた
 茂み内のネズミの動きが分かるらしく、私と遊んでいる最中でも、突然茂みに走り込み畑鼠を捕まえて
 しまいます。 抱き上げるとずっしり重く筋肉隆々、じゃれていてもつい度を越して引っかくので要注意。』
 2003年8月下旬某日



 
   
     
  『 気温は、ほぼ平年並みに下がりましたが、毎日晴続き、雨が降りません。 やはり、異常気象は継続
 しているようです。 給水制限などは出ていませんが、雨水を貯めていたタンクは空です。 我家の庭に
 朝顔を植えました。 これは、去年グランチェスターの小道に咲いていた花で、昼を過ぎても咲き続ける
 ので“昼顔”かもしれません。 美しい紫の花が気に入り、昨年、種を数粒失敬して、保管 していました。
 今年は暑かったせいか、毎朝たくさんの花を咲かせます。 子供時代の“夏休み郷愁”に浸りました。』
 2003年8月下旬某日



 
   
     
  『 日本では、もうUターン・ラッシュが始まったそうですね。 各地で大雨被害も出て、寒いお盆だっとか。
 イギリスの熱波は収まりました。 朝方は寒いくらいで、日中も暑さは感じなくなりました。 爽やかです。
 雨が降らないので、庭の水遣りは欠かせません。 この天候は麦の収穫に最適で、グランチェスターの
 麦畑もすっかり刈り入れが終りました。 夕焼け空の撮影に出たら、作業の終ったコンバインがちょうど
 帰ってゆくところでした。 ウロコ雲が沈む夕日に照らされて秋の風情です。 風もひんやりと感じます。』
 2003年8月中旬某日



 
   
     
  『 ロンドンでは、ついに38度まで気温が上がり、記録を再更新しましたが、熱波は峠を越したようです。
 地下鉄は蒸し風呂状態、家の窓を開けっ放しにするので、空巣被害が続出したとか。 ケンブリッジも、
 最高気温が35度まで上昇しました。 島国のイギリスでは、ヨーロッパ大陸のような、深刻な事態には
 なりませんでした。 むしろ、歓迎してるようにも見えます。 市内にある子供用プールは、朝から賑わい、
 大人も一緒に水と戯れています。 最高気温は30度以下になりましたが、それでも例年より10度高!』
 2003年8月中旬某日



 
   
     
  『 イギリスに到来した熱波は、そのまま居座ったようで、連日30度以上の最高気温を記録しています。
 午前中や、海岸に近い地域は霧が発生することも多く、日本で言う“猛暑”並みの暑さではありません。
 ここは、北緯52度、真上から照りつける太陽もなく、湿度も低く、熱帯夜もありません。 みんな「暑い。」と、
 言いながらも、うれしそうです。 街に出かけてみました。 観光客が長閑に、川遊びを楽しんでいました。
 グランチェスターのように、川に飛び込み大騒ぎしているのは、8月の暑さに浮かれる住人達の方です。』
 2003年8月中旬某日



 
   
     
  『 中旬になった週末に、ブルック・ソサエティの集会と映像イベントが、ティー・ガーデンのパビリオンで
 開かれました。 グランチェスターの詩人ルパート・ブルックを愛する面々が、寛いだ雰囲気で集合です。
 熱波到来で日中は暑かったのですが、集会が始まる夕方には涼しくなりました。 サンドイッチや冷たい
 飲み物で談笑した後、ブルックに関する貴重な資料ビデオや、私が制作して日本で放映されたTV番組
 などが、上映されました。 私の“ブルック”番組は日本語版なので、みんな興味深々、大変好評でした。』
 2003年8月中旬某日



 
   
     
  『 とうとう、熱波がイギリスにやって来ました! ロンドンでは、首都として最高記録の35度が出ました。
 ケンブリッジでも、予想を上回り32度です。 8月の平均最高気温が20度なので、尋常な暑さでない事が、
 分かると思います。 鉄道線路が熱膨張した為、列車は徐行運転をせざるを得ないので、ダイヤが混乱
 しています。 しかしながら、8月の異常高温で、海辺は人で一杯になりました。 グランチェスター・メドー
 でも、人々はケム川に入り水遊びに興じています。 この熱波は、まだ数日は続くようです。 新記録夏。』
 2003年8月上旬某日

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