Web Site Photo Essay Series “
Shimura Hiroshi Cambridge Journal Diary”

 
ケンブリッジ通信 フォト・ダイアリー
 
バックナンバー 023

 



発信元/写真・文・デザイン: 志村博
 

 
   

  『 メドーに寄り添うように立っていた老双柳の1本が倒れたニュースを、ちょうど1ヶ月前に掲載しました。
 (バック・ナンバー022) その後、前を通るたびに眺めていますが、そのままの状態です。 しかも、倒木の
 葉が枯れて来ないことに気づきました。 老木のためか、根周りは殆ど腐り完全に倒れているのですが、
 樹皮一枚で、根と繋がっているようです。 この木はまだ生きています。 私は、来週から日本に行きます。
 秋の深まりにつれて、葉を落とすでしょうが、来春“奇跡の復活”を果たす勇姿を、ぜひ見たいものです。』
 2003年10月上旬某日



 
   

  『 とうとう10月です。 9月の気象統計によると、例年より日照時間が42%多い、30年ぶりの少雨でした。
 9月は、本来の“創作活動”以外のことを、多く引き受けてしまい、何となく慌しく、そして、早く、過ぎました。
 日本に行く日程も迫り、多忙になって来たのですが、夕方になると西の空が気になります。 秋になって、
 毎夕のように広がる夕焼け空は、美しく変化に富んできました。 時間の許すかぎり、地平線の前に立ち
 夕日を眺めることが、日課のようになりました。 今しばらく“夕景日和”が続くことを願いつつ仕事です。』
 2003年10月上旬某日



 
   

  『 秋が進み、変わり易い天候になりました。 気温も下がり、晴れると澄んだ青空に白雲が浮かびます。
 牛が放たれているメドーは、薄茶色の牧草が一面に広がり、眩しいくらい明るい風景です。 今年は雨が
 少ないせいか、水撒きをしない芝生は、同じような茶色になっています。 この抜けるような空は、明け方、
 地表の放射冷却現象を引き起こすので、今秋、もうすでに初霜が降りました。 先日は、庭に汲み置いた
 バケツの水に、薄氷が張っていたので驚きました。 また、気温は上がるそうなので、冬は、まだ先です。』
 2003年9月下旬某日



 
   

  『 最高気温が15度から20度くらいの間で、ほとんど平年並みの秋気候になりました。 雨も降ったので、
 落ち着いた風情です。 先日所用があり、セント・ジョン・カレッジを訪れました。 伝統的な建造物を覆う
 蔦は、少しづつ深い緑色から、鮮やかな真紅に、色を変え始めています。 来月の始めには、学生たちも
 大学に戻って来ます。 街を歩く観光客の姿も、めっきり少なくなりました。 いよいよ本格的な“秋”です。
 今年の夏は、イギリスで“暑さ”も堪能しました。 10月7日から約2週間の日程で、日本に行く予定です。』
 2003年9月下旬某日



 
   

  『 久しぶりに、ロンドンへ出かけました。 来月開かれる“アート・フェア”に展示する作品を、届けるため
 だったのですが、素晴らしく晴れ上がった午後の一時を楽しみました。 長い間、工事中だった“Golden
 Jubilee Bridge”が、いつの間にか出来上がっていて、この歩道橋を渡り“South Bank”散策もしました。
 観覧車が、青空に浮き立って爽やかです。 寒冷前線の通過後は、イングランド南部も秋の陽気になり、
 橋上や河岸では、風が驚くほど冷たく感じられます。 アートフェア詳細は「展覧会情報」を参照下さい。』
 2003年9月下旬某日



 
   
     
  『 スコットランドから北イングランドに架かっていた“寒冷前線”が、ついに南下して来ました。小熱波の
 陽気は終わりです。 久しぶりの雨に煙る風景を、窓から眺めていましたが、日没近く、地平線の彼方に、
 明るい雲の境目が見えて来ました。 前線の通過に伴う、はっきりとした雲境です。 その隙間に太陽が、
 架かるとみた私は、カメラを持って外に飛び出しました。 思ったとおり東の空に虹の柱が立っています。
 夕日に照らされて、風景全体が赤みを帯びた幻想虹光景です。 日没直後は、雲が朱に染まりました。』
 2003年9月下旬某日



 
   
     
  『 9月下旬になったのに、小熱波の陽気です。 ケンブリッジでは27度まで上がりました。 これは異例!
 です。 イングランド南部だけの現象ですが、8月の熱波を享受、『高給を貰った上に、高額のボーナスが
 出た』ようなものです。 熱波に浮かれた田園の情景は、「ケンブリッジ通信・16号」に、紹介しています。
 ご参照下さい。 週末のメドーは、秋の“超好天気”を楽しむ人たちで、賑わいました。 気温は、8月熱波
 に比べれば、高くはないのですが、カヌー遊びや川で泳いだりと、日がな一日、半裸で寛いでいました。』
 2003年9月下旬某日



 
   
     
  『 “宵待ち草”Evening Primroseの背が伸びて、目と同じ高さになりました。 毎夕、明るい黄色の花を、
 咲かせながら成長します。 種が飛び散って、庭の至るところから発芽するので除草しますが、少しだけ
 残します。 17世紀、北アメリカから来た“外来種”で、イングランド全域に自生しています。 コテージの
 庭花としても人気があります。 夜中じゅう花を開かせ、蛾など夜飛び回る虫たちを集めます。 たくさん
 種を付けるので、夜の訪問者は多いようです。 改めて見ると、舟の錨にそっくりな形の“雌しべ”です。』
 2003年9月中旬某日



 
   
     
  『 連日、素晴らしい“秋晴れ”が続いています。 一体全体、今年の天候は、どうなっているのでしょうか。
 毎夕、素晴らしい夕景が広がり、撮影三昧をしています。 16日、奇妙な形の雲が上空に並んで浮かび、
 ちょっとした話題になりました。 まるで幽霊のような“尻尾”が生えています。 ケンブリッジ州上空から、
 ノーフォーク州にかけた広い地域で、目視されたそうですが、雲塊から細かい氷の粒が、滴り落ちている
 状態だそうです。 雲列が日没直後の夕日に照らされて、ふわふわ浮かんでいる様子は、夢幻でした。』
 2003年9月中旬某日



 
   
     
  『 しばらく肌寒い日が続いたのですが、中旬になって、熱波の再来を思わせるような好天になりました。
 そんな週末、思わぬ再会がありました。 ちょうど2年前の夏、メドーで「ピンク・フロイド」のCD・ジャケット
 写真の撮影に遭遇しました。(参照:バック・ナンバー001) あの写真家・ストームが再びメドーに戻って
 来たのです。 今回は大きな球面鏡を持参し色々な場所に配置して撮影を始めました。 私も急遽参加
 して撮影を手伝いました。 来月パリで、ピンク・フロイドの展覧会があり、そのポスター写真になります。
 グランチェスター・メドーはピンク・フロイドの原点です。 いつかサイトでも、紹介したいと思っています。』
 2003年9月中旬某日

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