Web Site Photo Essay Series “
Shimura Hiroshi Cambridge Journal Diary”

 
ケンブリッジ通信 フォト・ダイアリー

 
バックナンバー 027
 



発信元/写真・文・デザイン: 志村博
 


    

  『 毎日のように雨が降り、暗いイメージの日々が続いていましたが、上旬も終わりに近づき、久しぶりに
 晴れ上がりました。 夏のような雲が浮かび、青空が冴えわたります。 風も強くなく、朝方は曇ったので、
 日中は比較的暖かくなりました。 思えば、去年の年明けはケム川の洪水で始まりました。 今年も雨が
 多く、やや増水した日もありましたが、天候は今のところ穏かです。 去年は、異常気象多発の年でした。 
 頻発した洪水、10年ぶりの積雪、熱波到来、少雨の秋など、、、今年はどの様な年に、なるのでしょうか。』
 2004年1月上旬某日



    

  『 大晦日は美しく晴れ上がったのですが、お正月になってからは曇りがちで、初日の出は、まだお預け
 でした。 3日未明、東の空が赤く染まり始めたので、線路が走る見通しのよい野原に、歩いて出ました。
 薄い雲が空を覆っていましたが、放射冷却で冷え込み、一面の霜景色でした。 赤い朝日が雑木林から
 顔を出して、風景を朱に染めました。 その後は薄雲に隠れ、しばらく柔らかい光だけを、放っていました。
 時折、ロンドンに向かう電車が横切ります。 冬至も過ぎ、最近は日が急に長くなったような気がします。』
 2004年1月上旬某日



    

  『 年末が近づき、イギリスは典型的な冬の天気が続いています。 曇りがちで、時々雨が降り、日も短く、
 暗いのですが、思いがけず晴れ上がる日もあります。 冷たい風が吹いても、晴れれば、外は気持ち良く、
 待ちかねたように、人々は野を歩きます。 木々は葉を落とし空が広く感じられ、牧場の緑も鮮やかです。
 バーゲン・セールは、賑わっているようですが、クリスマスが終った後のイギリスは、気が抜けたようです。
 色々な事があった2003年も、ここでは静かに幕を下ろします。 みなさまも、良いお年を、お迎え下さい。』
 2003年12月下旬某日



    

  『 乾燥した東京の冬から、湿度の高いイギリスの冬に瞬間移動です。 同じ寒さでも穏かに感じます。
 久しぶりのカレッジを歩きました。 ケム川では観光客が、舟から冬のカレッジ景観を、楽しんでいます。
 冬休み中は、カレッジから学生や教官たちの姿が完全に消えます。 主の居なくなったカレッジ構内は
 静寂に包まれ留守をまもるカレッジ猫が、ポツリと寂しそうでした。 現在、作成中の「ケンブリッジ通信」
 最新号に、登場予定の“カレッジ猫”です。 2003年も、あと僅かになりました。 17号は、年末発信です。』
 2003年12月下旬某日



    

  『 アムステルダムから乗り継いだフライトは、僅か1時間ほどでロンドン上空に達します。 夕闇迫る頃、
 郊外に展開する市街の灯りが見えて来ました。 街灯は、ほとんどフォグ・ライトなので上空から見ると、
 オレンジ色に輝く炎のようです。 今回のフライトは、テムズ川の南を飛びました。 ロンドンの街並みが、
 地図のように、はっきりと見えます。 タワー・ブリッジやミレニアム橋など、個性的な橋がライトアップで、
 浮かんでいます。 雲一つない空を、ロンドン夜景横断飛行して、ヒースロー空港に定刻着陸しました。』
 2003年12月下旬某日



    

  『 飛行機に乗り込んでから気が付いたのですが、冬至のフライトでした。 地球の自転に逆らう、昼間の
 フライトなので、普段ならば、空は完全に暗くならないのですが、冬至で、しかも飛行機が北寄りの航路を
 飛んだ為に、最北の地点では太陽が地平線に沈みました。 もしやと思い、北の空をみたら翼の後方に、
 鮮明なオーロラが見えました。 現地時間は午後3時。 空に微かな明るさを残した昼間のオーロラです!
 飛行機を追いかける“緑色の龍”のようです。 長い帯を揺らせながら、濃紺の空に、消えて行きました。』
 2003年12月下旬某日



    

  『 12月始め、イギリスから日本に向かった時は、イングランド南部の濃霧で、乗り継ぎフライトに影響が
 出て、ソウルを経由するハプニングがありました。 果たして12月下旬、日本からイギリスへのフライトは、
 全く順調でしたが、気流の影響で大きく北寄りの航路を取りました。 シベリア東部の険しい山岳地帯を
 飛んだ後、北極圏に大きく入り込み、バレンツ海からノルウェーの海外線に沿って大西洋に抜けました。
 氷河に削られたフィヨルドの地形が眼下に広がり、壮大な冬の北欧大地パノラマ光景に感動しました。』
 2003年12月下旬某日



    

  『 ハートランドのイベントは、賑やかに楽しく終りました。 今回の映像投影はシングル・タイムラインの
 プロジェクションで、赤外線映像に浮かぶ川からの風景が、ゆったりと流れ続ける約50分の作品でした。
 私も、映像投影の操作に煩わされることなく、イベントに来てくれた私の友人達や、一般のお客さんとも、
 ビール片手に、お話をする事が出来ました。 ギャラリーでの作品展示とは異なり、映像を投影しながら、
 “パーティー”をしているような感じです。 今後も、日本に来た際には、気軽に開きたいと思っています。』
 2003年12月中旬某日



    

  『 友人たちに2004年“Sky View”カレンダーを手渡すため、サンシャイン60展望台を訪れました。 夕闇
 迫る頃、地平線には赤紫色のグラデーションが広がり、東京の夜景と、暮れ行く夕空との色光競演です。
 新宿の高層ビル群や六本木ヒルズの森ビル、遠く丹沢山塊が、ゆっくりと夜の風景に変って行きました。
 今回の東京滞在も、数日を残すだけとなり、帰英準備も始めました。 映像イベントも、あと1日だけです。
 次の来日予定は、来年の2月以降になりそうで、少しでも多くの友人たちと会って、帰りたいと思います。』
 2003年12月中旬某日



    

  『 六本木けやき通りの“ホワイト・クリスマス・イルミネーション”や、ウエスト・ウォークの天井に浮かぶ
 球状のイルミネーションなどは、不思議な青白い光点を散りばめ、照らしています。 新鮮な光感覚です。
 これらは、従来の豆電球光源ではなく、発光ダイオードの光だそうです。 白と青の発光体が、木の枝や、
 枠に巻きつけられています。 イギリスでは、自転車の安全光が豆電球からダイオードに、切り替り中で、
 街では、自転車のダイオード光が点滅しています。 光の新技術が、街を彩り、照らす時代の到来です。』
 2003年12月中旬某日

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