Web Site Photo Essay Series “
Shimura Hiroshi Cambridge Journal Diary”

 
ケンブリッジ通信 フォト・ダイアリー

 
バックナンバー 028
 



発信元/写真・文・デザイン: 志村博
 

    

  『 寒気団が、イングランド南東部にもやってくるとの予報で、ケンブリッジ州は、まるで“厳戒態勢”です。
 去年1月下旬、10年ぶりの積雪で、ケンブリッジ地区の交通網は、大混乱に陥りました。 その教訓から、
 今回は万全の体制で待ち構えていますが、寒波予報初日は降雪もなく、午後から晴れました。 確かに、
 北のノーフォーク州では、雪が降ったようです。 庭では、ボケの蕾みが膨らみ、花も咲き始めています。
 今日の予報は外れましたが、明日は確実に、雪が降りそうです。 私も、カメラ片手に万全の体制です。』
 2004年1月下旬某日



    

  『 小春日和になった週末、向かいのティー・ガーデン“オチャード”は、1月とは思えない、賑わいでした。
 パビリオンの中に、たくさん空席があるのに、みんな明るい野外のテーブルで、お茶を楽しんでいます。
 風は殆どなく日向に座っていれば、寒さを感じません。 休日の午後の一時を、のんびり“冬野点”です。
 しばらく、雨の天気が続いていたので、久々の晴天に、みんな浮かれ出たようです。 カウンター前には、
 長い列が出来ていました。 ケンブリッジとグランチェスターを結ぶ“フット・パス”も一日賑やかでした。』
 2004年1月下旬某日



    

  『 久しぶりの抜けるような青空が、ケンブリッジ上空に広がりました。 風も穏か、気温は10度近くあり、
 気持ちの良い、冬晴れの週末になりました。 陽射しがあると、風景の色彩は、一層鮮やかに輝きます。
 このまま、春になりそうな勢いですが、来週の中頃は、最低気温が氷点下に下がる予報が出ています。
 庭や野で、早春の花々が咲き始めていますが、まだまだ、冬は続きそうです。 晴れて気温が下がると、
 美しい霧氷風景が現れる可能性も、あります。 微妙な気象条件によるので、毎日天気予報必見です。』
 2004年1月下旬某日



    

  『 前コラムのミーティングは、ケンブリッジ大学・日英協会の年次総会でした。久々の参加で、懐かしい
 メンバーたちや新しい運営委員との交流は、楽しい一時でした。 総会が開かれた、ゴンビル&キース・
 カレッジも、かつて、私の番組制作を、数度にわたり協力してくれたカレッジなので、なじみの構内風景を
 撮影しつつ歩きました。 このカレッジに属する宇宙物理学者・ホーキング博士を撮影した中庭、初夏の
 “メイ・ボール”を徹夜取材した時、建物越しに見上げた朝焼け空など、色々な場面を、思い出しました。』
 2004年1月下旬某日



    

  『 霧雨に煙る夜のケンブリッジに出かけました。 街中のカレッジで、ミーティングがあったので、市内に
 向かったのですが、遠回りをせずに、街中心部に車乗り入れができません。 面倒なので、ケム川西岸、
 カレッジ裏手に駐車し、小さな橋を渡り、歩いて行きました。 街灯のオレンジ光が、垂れ込めた雲に映り、
 幻想的な川風景が広がっています。 霧雨の中、思わずカメラを出して撮影しました。 夜景は、今までも、
 撮影しましたが、冬雨の夜景も不思議な魅力で、再発見です。 帰りは、違う橋を渡って車に戻りました。』
 2004年1月下旬某日



    

  『 下旬になりました。 日本では、強い寒気が列島に流れ込み、各地から、雪の便りが聞こえてきます。
 ケンブリッジは、妙に暖かく最高気温10度前後、最低気温数度の穏かな日々が続いています。 しかし、
 相変わらず雨が多く、どんより曇っています。 暖かいせいか、木の芽が膨らみ、若葉の緑が覗いている
 枝もあります。 スノードロップの白い花が、所々から顔を出し始めました。 雨のせいか、虫たちが、まだ
 飛び始めないので、花弁を閉じて晴間を待っています。 来週は冷え込むとの予報も出ていますが、、、』
 2004年1月下旬某日



    

  『 去年の秋から、街の中心部への車乗り入れが、大幅に制限されました。 週末の街角は買い物客で、
 賑わいますが、一部は“歩行者天国”のようになっています。人だかりがして、リズミカルな音楽が、街に
 流れていたので、つい足を止めました。 4人組のロック・バンドが演奏しています。 思わず、惹き込まれ
 ました。 ボーカル、ドラム、ベースも本格的な腕前で、特にキーボードが面白い。 所々ピンピンと可愛い
 おもちゃのピアノの音が重なります。 みんな普通の格好で、気取りがないのですが、本物の音でした。』
 2004年1月中旬某日



    

  『 1月も半ばを過ぎました。 ケム川沿いの道を歩きながら、街へ向かいました。 相変わらず晴れたり、
 降ったり、風は冷たく冬最中なのですが、アイアン橋辺りでは、釣り人が、川面を見つめ、カヌーを楽しむ
 人々が行き交い、散歩の子供たちが、釣り人に話しかけています。 雲間から覗く陽の光が川面に照り、
 見た目には“春遠からじ”と言った感じですが、まだまだ油断できません。 去年の1月終りには、積雪が
 ありました。 イギリスの春の歩みは遅く、3月・4月のイースター休暇までは、一進一退の繰り返しです。』
 2004年1月中旬某日



    

  『 北日本は、大荒れの天候で一部地域では猛吹雪が続いているとか! 東京でも、かなり冷え込んで
 本格的な冬の日がやってきたようです。 調べてみると、ケンブリッジは、東京とほとんど同じ気温です。
 違うのは、良く雨が降り湿度が高いので、底冷えはありません。 最低気温は、ケンブリッジの方が高く、
 北緯52度の割には、温暖な冬です。 しかし、日が短く変りやすい天気なので、暗く、風も冷たく感じます。 
 今しばらくは、この様な天気ですが、晴間がのぞくと、緑鮮やかな麦畑の彼方が、夕景色に染まります。』
 2004年1月中旬某日



    

  『 今年も1月下旬に、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで、恒例のアート・フェアが開かれます。
 その為、ロンドンへ作品を届けに行きました。 ピカデリーのギャラリーにも顔を出し、その後はいつもの
 コベント・ガーデン地区を散策しました。 かつて、私が頻繁に個展を開いていた懐かしい街角も変らず、
 個性豊かな店が、軒を並べます。 個展を開いた場所の一つは、外壁を真赤に塗られて、異彩を放って
 いました。 テムズ川に架かるミレニアム橋からは、おぼろ月が浮かぶ、ロンドンの夜景を眺めました。』
 2004年1月上旬某日

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