Web Site Photo Essay Series “
Shimura Hiroshi Cambridge Journal Diary”

 
ケンブリッジ通信 フォト・ダイアリー
 
バックナンバー 043
 


発信元/写真・文・デザイン: 志村博
 

    

  『 もうすっかり葉を落としている木もあり、ケム川の川面は、落葉が浮んで流れています。 川柳はまだ
 葉をつけていて、ゆっくりと黄葉に変わりつつあります。 川に沿って街に行きました。 傾いた秋の陽に
 照らされて、カレッジの橋が黄葉に映えます。 夏の間は、観光客から入場料を徴収していたカレッジも
 出入り自由になり“ケム川平底舟観光ツアー”をしつこく勧誘する麦藁帽子のお兄さんたちも姿を消し、
 本格的な秋になりました。 ケンブリッジは、観光の波から開放され、本来の落ち着きをとり戻しました。』
 2004年11月上旬某日



    

  『 イギリスは冬時間に切り変わり、夏時間より夜が1時間早く来るので、日が短くなったように感じます。
 と言っても“グリニッジ標準時”に戻っただけですが、午後5時にはすっかり暗くなります。 ハロウィンの
 扮装をした子供たちがドアベルを鳴らし、お菓子をねだります。 これはアメリカの風習で、10年くらい前
 までは、街角で“ガイフォークス”の人形を使って、花火代金をせびる純イギリス式の風習だけでしたが、
 街中で子供たちがお金をせびる行為が問題になり、今ではハロウィンが主流です。 秋のお祭り開始。』
 2004年11月上旬某日



    

  『 11月になっても、ケンブリッジは例年よりやや気温の高い日が続いています。 雨も降ったのですが、
 風はなく穏かな日々です。 久しぶりに晴れ上がった午後、グランチェスターの南側の野原に出ました。
 木々は葉を散らしていますが、麦畑では、緑鮮やかに若い穂が育っています。 青と緑と茶が、イギリス
 秋晴れの配色です。 ジャケットを忘れて外出しました。 それでもあまり寒さを感じなかったのは、風が
 なかったせいでしょうか。 爽やかな秋日和。 しばらく、イギリスの秋を眺め、来週には、また日本です。』
 2004年11月上旬某日



    

  『 イギリスは思ったより穏かな天気で、秋の進行は遅いようです。 帰英早々、ロンドンに出かけました。
 11月10日より、ロンドンで“Tree For Life”遠藤享氏との「二人展」が、開かれます。 展覧会用に追加の
 作品をパトニー橋近くのギャラリーに届け、その後コベントガーデン地区を散策しました。 金曜日の夜、
 駅周辺やマーケットは、多くの人で賑わっていました。 11月10日・午後6時より展覧会のオープニング・
 パーティーがあります。 私自身も参加します。 ぜひ、お出かけ下さい。 「展覧会情報」ページを参照。』
 2004年10月下旬某日



    

  『 北極圏バレンツ海上空を飛んだ後、北緯70度辺りのノルウェー最北部に達しました。 以前は決まり
 きったように、フィンランドからバルト海上を南下してくるのに、最近は航路に変化があります。 この様な
 最北飛行コースは2回目ですが、ノルウェーの海岸線に沿って飛びます。 フィヨルドを、1万メートル上空
 から見るのは楽しく、斜めの日射に、地形が立体的に浮き上がります。 陰影に沈む入江や、白銀に輝く
 稜線は所々に湖を隠し、道や街も見えます。 長い日本の旅を終え、再びヨーロッパに帰って来ました。』
 2004年10月下旬某日



    

  『 シベリア大陸上空を、北寄りの航路を進みます。 高気圧に覆われているせいか、雲が少なく地上の
 様子がよく分かります。 撮影に適した747型機なので、カメラを絶えず隣の空席に置いたまま飛行です。
 北上につれて、河川の凍結が進んできます。 不思議な川の流れのパターンや、川面に浮ぶ“流氷”も、
 はっきり見えます。 シベリア高地の頂上部には冠雪が見られ、秋から冬へ急速に変わりつつあります。
 この時期にだけ見られる“まだらな光景”です。 明るいままシベリア大陸を抜けて北極海に出ました。』
 2004年10月下旬某日



    

  『 東京駅・午後10時発のJRバス“京都ドリーム号”で京都へ、予定より1時間早い“はるか1号”に乗り、
 午前7時前に関空に着きました。 PCで、サイト更新作業をしながらの移動でしたので、早速、ラウンジに
 入りアップロードを済ませました。 フライトは、余裕の“B-747機”で空席も多く、快適でした。 KLM機は、
 雲に覆われた日本列島上空を飛んでゆきます。最北端の宗谷岬で、雲間から海岸線が見えましたが、
 そこで進路を北西に変え、日本海から、好天気のシベリア上空に達しました。 最北の飛行コースです。』
 2004年10月下旬某日



    

  『 帰英のため関西空港に向かう日の午後、急遽仙台に行きました。 今年の春、友人の依頼で、仙台・
 (株)シバタインテックの完成間近のオフィスを訪ね、私の版画作品や写真作品を、接客ブース、ホール、
 廊下などに展示しました。 作品数は25点、ちょっとしたギャラリーです。 なんと!この新しいオフィスが、
 第17回日経ニューオフィス賞・東北部門で、並み居る強豪を抑え、最高賞を受賞しました。 今回初めて、
 完成したオフィスと作品を見ることができました。 この夜、東京駅に戻り、夜行バスで関空へ移動です。』
 2004年10月下旬某日



    

  『 札幌から戻った翌日、名古屋の印刷所に向かいました。 2005年・志村博カレンダーの最終印刷が、
 行われています。 自動スクリーン印刷機で、1色づつ刷り重ねられますが、7・8・9月ページの、4色目が、
 刷られている段階でした。 特殊な合成紙に、金・銀の厚いインク層が刷り重ねられる初めての試みで、
 次々と予期せぬ問題が発生します。 気の抜けない作業で、仕上がりは1枚ごと、眼でチェックされます。
 印刷所の窓から、名古屋城が見えていました。 帰りに遠回りして夕暮れ迫る名古屋城を眺めました。』
 2004年10月下旬某日



    

  『 札幌はわずか1泊の滞在でしたが、充実した滞在でした。 札幌にこの春生まれたアート・ギャラリー
 “プレステイジ”も訪れ、松山敏氏にも会いました。 そのトピックは「展覧会情報」ページに掲載中です。
 札幌駅から夜行特急ハマナス号で発ったのですが、近代的でも、どこか素朴さが感じられる駅舎です。
 駅に隣接するJRタワー展望室に上がりました。 38階で高くはないのですが、計画都市・札幌の街並が
 よく分かります。 外丸見えの眺望トイレの開放感も素晴らしく、全体が落ち着いて大人のムードです。』
 2004年10月下旬某日

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