Web Site Photo Essay Series “
Shimura Hiroshi Cambridge Journal Diary”

 
ケンブリッジ通信 フォト・ダイアリー
 
バックナンバー 044
 


発信元/写真・文・デザイン: 志村博
 

    

  『 打ち合わせのため、再びサンシャイン・シティに来ました。 展覧会プレス・リリースや、広報用写真も
 用意ができて、本格的な広報も始まりました。 全て展示できるとは限りませんが、写真500点のプリント
 作業も進んでいます。 打ち合わせは午後3時に終わりました。 次の約束まで、しばらく空き時間ができ
 ました。 いつの間にか、外は冷たい雨が降っています。 同ビルにあるサンシャイン国際水族館の中で、
 時間をつぶす事にしました。 平日で、天気も良くないので、館内は静かで落ち着いた水中夢空間です。』
 2004年11月中旬某日


    

  『 東京も、急に冷え込んで“木枯らし1号”が吹きました。 イギリスから来たばかりの私には、寒さより、
 爽快な涼しさと感じました。 早速、次の展覧会場“スカイ・ギャラリー”があるサンシャイン60展望台に、
 昇りました。 2003年春の展覧会以来、展示用の壁面が新しくなりました。 写真約500点を、どのように
 展示するか、検討中です。 見慣れたここの夜景も、日本に着いた直後は、広大な“煌く光の海”眺望に、
 思わず見惚れます。 年末年始の展覧会期間中は、関東を地上240mから毎日眺めることになります。』
 2004年11月中旬某日



    

  『 いつもとは違う南側の席だったので、日暮れ時や夜明けの1万メートル空景色が新鮮に感じました。
 太陽はいつも反対側になるので、色調が穏やかで、やさしい感じがします。 グラデーションも綺麗です。
 B777型機は、私の友人たちの間では不評です。 小型で座席数が多いので、かなり経済効率が良いと
 推察しますが、座席・通路はぎりぎりまで狭く、乗客は動き回ることはできず、座席のモニターで、映画や
 ゲームの暇つぶしをするしかありません。 今回は、私も映画「トロイ」と「ターミナル」の2本を観ました。』
 2004年11月中旬某日



    

  『 この季節、日本に向かう欧州便では“オーロラ”が見られます。 今回は久しぶりの南側窓席なので、
 最北地点あたりで、反対側に移動して扉の窓から撮影を試みました。 B747型機だったら、機内を動き  
 周るのは容易で、扉の窓も大きく問題ないのですが、B777型機は窓も狭く、余裕がありません。地上に
 大きな石油施設があるらしく、雲がオレンジ色に光り、地平線には微かな緑のオーロラ光が見えるのに
 翼と窓の霜が邪魔して写りません。 北斗七星ではなく南の空に“オリオン座”を見ながら飛びました。』
 2004年11月中旬某日



    

  『 ロンドンから戻り、ほとんど寝る間もなく、パッキングなどを済ませ、早朝のバスで、ヒースロー空港に
 向かいました。 慣れた長旅で、空港のラウンジや機内でサイトの更新作業をしながらの、大移動です。
 ヨーロッパ上空で、他の航空機とすれ違いました。 残された航跡が面白く望遠レンズで撮影しました。
 飛行機雲が2本の白線になり、翼が作る気流でもつれ、等間隔に切れて流れます。 今回のフライトは、
 ボーイング777型機です。 いつもの北側窓席は“予約済”だったので、南側の窓席に落ち着きました。』
 2004年11月中旬某日



    

  『 展覧会の“オープニング・パーティー”に出席するため、夕方になってから、ロンドンに出かけました。
 ウィンブルドン地区に帰る通勤客たちで混雑する地下鉄に乗りました。 通勤ラッシュは久しぶりです。
 乗り換え駅も懐かしく、なにか新鮮な体験でした。 パーティーでは、私の版画作品を集めている方々と、
 多く会い語らいました。 最近は写真や映像関係の活動が多く、版画だけの展覧会は少なくなりました。
 新たに版画制作意欲も沸いてきました。3時間はあっという間に過ぎ、深夜ケンブリッジに戻りました。』
 2004年11月中旬某日



    

  『 バイロンズプールのケム川筋を散歩していたら、格好良い釣り人を見かけました。 対岸をルアーを
 投げながら、ゆっくり歩いています。 少し前、グランチェスターを、剣豪“佐々木小次郎”のように釣竿を
 背負って自転車で走っていた人のようです。 この辺りでは、餌釣りをする人が圧倒的に多く、ルアーで
 釣りをする人は珍しいので、写真に撮らせてもらいました。 対岸で、詳しい話しはできませんでしたが、
 パイク(川カマス)やパーチ(バスの一種)をねらっているようです。 深まる秋に、ふさわしい釣りです。』
 2004年11月中旬某日



    

  『 どんよりして、あまり風のない天気が続いていましたが、急に北風が吹き始め、気温も下がりました。
 雲がびゅんびゅん飛ばされて、時折青空も広がります。 麦畑に走る光や、輝く雲が美しく、カメラを手に
 野に立つと、吹き付ける風の冷たさに驚かされます。 一夜明けたら秋から冬に移行してしまったように
 感じます。10度以上あったケンブリッジの気温も、中旬になったとたんに8度になりました。 これからは、
 雨が降ったり曇ると気温が上がり、晴れると気温が下がります。 そんな繰り返しで、秋は終わります。』
 2004年11月中旬某日



    

  『 11月5日の夜のことを、最近は“ガイ・フォークス・ナイト”と言わなくなりました。“ボンファィア・ナイト”
 です。 イングランドの町や村の緑地では、移動式の遊具が設けられ、大焚火を囲む人々で賑わいます。
 今年は、開始の時間を30分早く間違って出かけました。 そのお蔭で花火見物のための柵の最前列に、
 カメラ三脚を立てることができました。 目の前で次々と打ち上げられる花火や花火師の動きを見つつ、
 頭上で炸裂する一瞬の閃光を楽しみました。 皆で、真剣に花火を見つめ、歓声をあげ、冬を迎えます。』
 2004年11月上旬某日



    

  『 今年の“ガイ・フォークスの日”は、うす雲の広がる一日でしたが、雨も風もなく平穏な秋の日でした。
 しかし、夜になると冷えます。 マフラーとコートに身を包み、カメラと三脚を持って、ミッド・サマー緑地に、
 出かけました。 この夜の行事は、「ケンブリッジ通信13号」で紹介していますが、最近の“ある変化”に、
 気がつきました。4世紀前の宗教的爆弾テロ未遂事件の首謀者“ガイ・フォークスの人形”を火奉りに
 する点を強調しなくなりました。 大きな焚火には、大張りぼて人形は見えません。 9.11以降の変化?』
 2004年11月上旬某日

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