バックナンバー 058 


    

  『 北鎌倉でも、車の通る道は交通が渋滞を起こし、歩道も人が列になって歩いています。 いつもなら
 静かな佇まいの寺社も、参拝客でごった返しています。 地図で探した“山道”を通って、鎌倉まで行く
 ことにしました。 一歩脇道に入れば、緑陰になり、自然が溢れています。 道端のいたる所で、晩春の
 花々が咲き乱れています。 “つつじ”など色づいた木々に混ざって、朱に輝く“楓”の葉が、まるで秋の
 紅葉のようです。 楓にも、色々な種類がありますが、これ程鮮やかな赤い葉色は、初めて見ました
。』
 2005年5月上旬某日




    

  『 天然の要害たる“鎌倉”を取り巻く山々は起伏に富み、峠の一つを越える山歩きは、大変興味深い
 体験でした。 山中は街の喧騒から離れ、鶯の鳴き声や、風が吹きぬける爽快な音で満ちていました。
 峰や尾根を辿る道には、樹木の根が地表を這って、自然の階段のようになっています。 岩山なので、
 根が地中深く張れず、横に広がるようです。 イギリスとは、全く異なる山の地形や、自然の表情に深く
 感動しました。 落ち着いた季節に、こんな史跡を訪ねながらの“自然散策”で、再訪したいものです
。』
 2005年5月上旬某日




    

  『 鎌倉駅近くの画廊で、生田氏の新作を拝見しました。 版画作家同士の語らいは、大変刺激になり、
 創作意欲もわきます。 鎌倉でもう一つ知り合いの画家の絵画展を見た後、“江ノ島”に向かいました。
 ここも、連休を楽しむ人々で大変な混雑でしたが、島を半周して太平洋側の岩場に出ました。 夕刻の
 太陽が、遠く霞む茅ヶ崎の方向に傾きます。 岩場の側では海風が強く吹き付け、白波が砕ける様や、
 夕日に輝く海面を、飽きず眺めました。
制作から離れ、素晴らしい作品や自然に触れる一日でした。』
 2005年5月上旬某日




    

  『 GW(大型連休)も、ついに終わりました。 連休中に予定していた“プロジェクト”もほとんど終了して、
 浅草に出かけました。 生憎の曇り空でしたが、最近入手した“超ワイド・レンズ”のテスト撮影も兼ね、
 昔ながらの人形焼や手焼きせんべいの店が並ぶ“仲見世通り”を歩き、レトロな世界をファインダーに

 収めてみました。 雷門の提灯や、浅草寺観音堂の天井を、ワイドな画角で見上げると、子供時代より
 馴染んだ風景が、
圧倒的な“迫力”です。 交換レンズが1本増えて、新しい視覚世界が広がりました。』
 2005年5月上旬某日




    

  『 この秋に予定している“映像展示イベント”の打ち合わせもあり、夜の六本木ヒルズ・ハートランドに
 出かけました。 GWの頃に比べると気温が下がって、薄着では肌寒く感じる位です。 ハートランドでは、
 
“ハートランド・ビール+アートの融合”の2005ビエンナーレ展が開かれています。 新しいコンセプトの
 公募アート展で、個性溢れる作品群はいずれも力作です。 六本木ヒルズの中を散歩しながら、新しい
 広角レンズの視角でハートランドや森タワーを
撮影してみました。 遠近が強調された“超空間”です。』
 2005年5月中旬某日




    

  『 都心の繁華街、数寄屋橋にある“有楽町マリオン”は、私にとって1884年から1992年まで、計8回の
 個展を開いた懐かしい場所です。 展覧会場があった8階より上は映画館などがあり、中央吹き抜けの
 エレベーター・ホールは、当時よりその豪華さから話題のスポットでした。 ホールの向かい合った壁が
 全面鏡張りなので、その中に立つと無限に続く“鏡像風景”に入れます。 そんな事を思い出し、所用で
 銀座に出た際に、立ち寄ってみました。
懐かしさと、その造形的な面白さに、しばし撮影に没頭です。』
 2005年5月中旬某日




    

  『 東京は、“冬に戻ったような寒さ”になりました。 GW中頃の“夏が来たような暑さ”が、夢のようです。
 ケンブリッジに戻る日程も迫り、打ち合わせや制作も最後の追い込みですが、ちょっとした合間には、
 途中下車して、都会の風景を楽しんでいます。 今回も汐留・シオサイトを訪れました。 ビル群の間は、
 冷たい風が吹き抜けていましたが、汐留駅の地上階は柔らかく暖かい照明です。 イラストレーターの
 五野氏を白金のオフィスに訪ねました。 この後、いつもの面々で、知り合いのパーティーに合流です
。』
 2005年5月中旬某日




    

  『 深夜になって五野氏なじみの隠れ家“オン・ザ・ロックス”に落ち着きました。 面々2人はソファーに、
 寝てしまったので、マスターと写真談義になりました。 なんと、彼は40年前の伝説的カメラを取り出し、
 その卓越した明るさのレンズが、ストロボなしで捉えた“常連さん写真アルバム”を、見せてくれました。
 薄暗い店内の白黒映像は懐かしい感じで、中には有名な女優さんもいます。 店の奥には“暗室”まで
 あります。
隠れ家で午前3時頃まで過ごし、未明の都心をタクシーで縦断して、仕事場に戻りました。』
 2005年5月中旬某日




    

  『 GWを挟んで約3週間の日本滞在も終り、再び空港に向かいました。 2006年カレンダーのスクリーン
 印刷テスト版では、解決しなくてはならない問題が明確になってきましたが、予定していた制作活動も、
 完了して、しばらく日本から離れます。 帰りのフライトは、本州を横切り日本海に抜ける最短コースを
 とりました。 最近は、北海道上空を経由することが多かったので、久しぶりに日光から朝日岳に飛び、
 田子倉ダムや佐渡島を眺めました。 佐渡では、両津に高速艇が白波を立てて入港するところでした
。』
 2005年5月中旬某日




    

  『 航空機は北極圏内に入り、欧州までの通常コースで飛行を続けています。 機材はB-747型なので
 撮影に適し、余裕のフライトです。 西シベリア低地の沼沢地帯は、まだ部分的に氷雪に覆われていて、
 不思議なパターンの地形が広がっています。 しかし、沼地に続くジグザグの白線は何なのでしょうか?
 道や鉄道とは考えにくく、送電線か? それとも、天然ガスのパイプラインか? そんなことを考えながら
 退屈することない、広大なシベリア大陸上空を地球の自転と反対方向に進む、明るい“昼飛行”です。』
 2005年5月中旬某日



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