Web Site Photo Essay Series “
Shimura Hiroshi Cambridge Journal column”

 
ケンブリッジ通信 フォトダイアリー
 
バックナンバー 009

 


発信元/写真・文・デザイン: 志村博

 


 
   
     
  『昨夜、番組収録が終了しました。 今回から、スタジオ・スタッフも、セットも変わり、新鮮な感じの収録
 でした。 しかも、昨日は大型台風6号が日本各地に被害をもたらし、東京も暴風雨圏内に入りました。
 久しぶりの台風体験です。 横なぐりの雨にびしょ濡れになりながらも、連日の“蒸し暑さ”よりはましで、
 新鮮でした。 しかし、台風一過の東京は青空が広がり、猛暑に逆戻りです。 東京34度!大変な暑さ!
 今回の収録番組は、8月放映予定ですが、田園の夏がテーマです。 改めて、大都会の真夏の厳しさと、
 緑の大切さを、実体験しています。 東京滞在もあと数日を残すだけとなり、帰英の準備を始めました。』
 2002年7月中旬某日



 
   
     
  『東京に来て、もう数日が経ちます。 8月放映予定の番組収録の打合せや、編集で慌しく過ぎました。
 梅雨どころではありません。 今回収録予定のビデオ・エッセイは、夏のグランチェスター・メドー風景を
 赤外線映像で収めた異色のDV作品です。 上の写真も今回のフライトで撮影した雲の赤外線写真で、
 最近、赤外線の写真やビデオ映像に凝っています。 さて、4月に収録して6月放映予定だった番組の
 放映日が、やっと7月11日に決定しました。 しかも、当初決められていた放映順が逆になっていた事も
 日本に来て判明しました。 私のHP告知のタイトルも逆順になっていましたので、訂正の上、お詫び申し
 あげます。 放映時間など詳しくは「ビデオ・TV番組」のページをご覧下さい。』 2002年7月上旬某日



 
   
     
  『久しぶりの日本に来ました。 W杯時期を避けていたので、4月以来のフライトです。 今回は久しぶりに
 赤外線撮影機能の付いたビデオ・カメラを持って飛行機に乗り込みました。 このDVカメラはデジタル化
 以来5台になったカメラの中で2番目に古いものです。 新型の3台は機能はあっても“悪用”されないよう
 機能の1部が制限されています。 小型の一般仕様のカメラですので、完璧なものとは、ほど遠いですが、
 このカメラを同行させて、時々空の赤外線風景を映像に収めています。 北ヨーロッパ上空にて肉眼では
 決して見られない、幻想的な光景にいくつも出会いました。 残念ながら日本上空は、梅雨雲に覆われ、
 何も見えませんでした。 これから約2週間の東京滞在中は、苦手な蒸し暑さとの戦いになりそうです。』
 2002年7月上旬某日



 
   
     
  『我家の庭の奥に“池”があります。 森の窪地にある自然の池で、水位が上下するので、毎年様子が
 変わります。 今年は水位が高く、池の水を汲んで菜園にやっていました。 6月初めに水を汲んだ時に、
 大きな“ヤゴ”が一匹入って来ました。 立派なヤゴでしたので、水槽に入れて飼うことにしました。時々、
 ミジンコなどをネットで掬い、餌としてあげていました。 日本に行くので、池に戻そうかと思っていたら、
 その雰囲気を察してか、出発前日羽化しました。 朝5時に見たときには、完全なトンボになっていました。
 10センチ以上はある大物です。 羽化する瞬間を見たかったのですが、準備で忙しく油断していました。
 その後、庭の片隅で記念撮影をして、青空に放しました。 私も明朝、日本に向けて飛び立ちます。』
 2002年6月下旬某日



 
   
     
  『6月下旬、夏至が過ぎても、爽快な天気が続いています。 太陽は、早起きしても既に東の空に輝き、
 夜はいつまでも明るいので、外で過ごしてしまいます。 グランチェスター・メドーは、初夏を楽しむ人々が
 次々とやってきて、大変な賑わいです。 来週からTV収録のため、2週間の日程で、日本に行く予定なの
 ですが、映像編集が捗りません。 天気が良いので、つい撮影に出てしまうのが原因で、夜明けから、
 夕暮れまで、外の光が気になります。 あまりにも美しいと、カメラを片手に飛び出すので、約18時間も
 落着かない時が続きます。 でも、そろそろ準備を始めなくてはなりません。』 2002年6月下旬某日



 
   
     
  『今年の春、ケンブリッジの南側にも“パーク・アンド・ライド”が完成しました。 街の外環に公共の大型
 駐車場を配置して、中心部と頻繁で安価なバス輸送を行い、市中に入る車輌の軽減を図る施設です。
 去年の夏、工事に入った途端、ローマ時代の集落跡が見つかり発掘調査のため完成が遅れていました。
 この“パーク・アンド・ライド”入口の辺りがポピーの赤い花で埋まりました。 この花は、第1次世界大戦の
 激戦地に咲き乱れたことから、戦没者への祈りの象徴になりました。 なぜ、パーク・アンド・ライド入口に
 一面の赤いポピーが咲いたのか? その答えは「ケンブリッジ通信」 9号にありますが、戦場との些細な
 共通点に因ります。 それにしても、“ポピー”って神秘的で不思議な植物です。』 2002年6月下旬某日



 
   
     
  『“メイ・ウィーク”と呼ばれる、ケンブリッジが最も華やぐ学年末週間がやってきました。 毎年恒例の
 事ですが、多くのカレッジで伝統の舞踏会“メイ・ボール”が開かれます。 夜通しの舞踏パーティーに
 参加する学生達は、夕暮れの街をそぞろ歩き、会場になるカレッジの門前には美しい列が出来ます。
 正装した彼らは、同じ学生とは思えないほど、艶やかで大人びています。 ケンブリッジ初夏の風物詩で、
 夏至の到来を告げます。 夜、本当に暗くなるのは約5時間程です。今年のメイ・ウィークは、気温も上り、 
 爽やかな好天気で始まりました。 でも、大胆なドレスの女の子達に、夜の冷気は、ちょっと寒そうです。
 メイ・ボールの詳しい様子は「ケンブリッジ通信」 3号に紹介しています。 改めて、覗いてみて下さい。』
 2002年6月中旬某日



 
   
     
  『今年のメイ・バンプスは、久しぶりに“トー・パス”側に行き、撮影しながら観戦しました。 水上交通が
 盛んな時代には、馬が艀を曳いた小道が川に沿って続いています。 試合の合間には、この小道を歩き
 ながら、スタート地点に向うボートや対岸を眺めます。 古いコテージや自宅の庭で観戦する家族の姿が
 のどかな気分にさせてくれます。 そんな時、このトー・パス(曳道)を2人の学生が全裸で、しかも平然と
 自転車で通り過ぎて行きました。 周りの人たちも、気がついて微笑むだけで、特に騒ぎにはなりません。
 いかなる理由で、彼らが“猥褻物陳列”に及んだか不明ですが、公道上ではなく、全くお構いなしです。』
 2002年6月中旬某日



 
   
     
  『日本ではW杯が大変盛り上がっているようですね。 イギリスも夏のスポーツ・シーズンを迎えました。
 クリケット、テニスなどの試合もTVで中継しています。 ケンブリッジ大学では、ついに試験が終りました。
 大学で、一番重要なスポーツは“ローイング”です。 毎年6月中旬の4日間、ケム川は“メイ・バンプス”と
 呼ばれる伝統の追撃ボート・レースで熱気に包まれます。 今年も、W杯開催中にもかかわらずカレッジ
 対抗の熱い戦いが繰り広げられました。 レース最終日、キース・カレッジが男子ボート・女子ボート共に
 ケム川の覇者の地位を、安定した力で守り抜きました。 恐るべし“キース”!』 2002年6月中旬某日



 
   
     
  『6月初め、ゴールデン・ジュビリー“英女王即位50周年”を記念して、ジュビリー・ウィーク・エンド連休に
 なりました。 土曜日を入れると4連休です。 各地で様々な行事が行われましたが、週末は夏の到来を
 思わせる青空で始まりました。 グランチェスター・メドーでは、人々が思い思いに夏の陽射しを楽しんで
 いました。 後半のバッキンガム宮殿のジュビリー・コンサートや女王のパレードは、気温が下がり時折り
 雨がぱらつく曇空で行われました。 しかし、素晴らしい内容で、思わずテレビ画面に釘付け状態でした。
 1977年・シルバー・ジュビリー“英女王即位25周年”の時と比べると、“ストリート・パーティー”は低調で
 あまり見かけませんでしたが、各“記念イベント”は大変な盛り上がりでした。』 2002年6月上旬某日

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